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デザイン

2020.06.26

特許庁が推す「デザイン経営」とは何か(個人的なデザイン感)

まずこれからデザイン経営について何か書く前に、
デザイン (デザイナー)について、私個人の意見を先に言っておきます。

デザイン(デザイナー)って何?


私個人はデザインとは
「目的を達成するためのプロセスの再定義とそれによって生み出された成果物」
だと思っています。

デザイナーはそれをする人なので、
目的を達成するためのプロセスの再定義と、
 それによって生み出された成果物を作る人
だと思っています。

そのため、目的を売り上げ向上にするなら、デザイン後に売り上げが上がらないならそれは良いデザイナだったとは言えません。

目的にPVがあるなら、デザイン後に他の評価パラメーターを定数としたうえで、PVが上がらないならそれもデザインの過程でミスっていることになります。

デザインとは、目的が定まっていないとできないものであり、
概念の定義をする能力が備わっていないとできないものであり、
さらにそれを踏まえて、それぞれの分野で成果物で表現するツールを使いこなせないと充分にできないことと考えています(あくまでも個人的な見解)。

なので「優秀なデザイナーに必要な能力って何?」と聞かれたら

それはつまり、
①組織、またオーナーの健在してる目的や潜在している目的を定める力
②様々な関係者の立場や想いがある中で現状を把握し概念を定義する力
③成果物に落とし込み作成できる力
を持っている人ということになります。

少し厳しいことを書くかもですが、

③の”ツールが使えてそれっぽく綺麗なものが作れるだけ”の状態。
つまり「成果物に落とし込み作成できる力」のみでもデザイナーと言えるといえば言えます。
そのデザインのレベルは低いものです。
これだけの力で良いデザインができたのなら、
それは目的とする課題が小さかったのだと思います。

やはりツールを使えて成果物を作るだけでなくて、
目的の把握や、再定義ができないと優秀なデザイナーとは言えないかなという印象です。

②の「様々な関係者の立場や想いがある中で現状を把握し概念を定義する力」
自分の本当の想いとは違うことをあえてケースとして質問をしたりしながら、
様々な関係者にヒアリングし、ときにデータを調べる等、
目的の達成のために既存の概念をより最適に再定義する行動です。
つまり・・・
「定義をするためのコミュニケーション」です。
これが必要なため、
コミュニケーションに難があるデザイナーや、少し会話をしていて物事に思い込みが激しく断定的な発言をするなという印象をうけるデザイナーは、デザインをしていません。

おそらくそのときデザイナーは解決される課題の手段として作成しておらず、
本人が作りたいものかその人が勝手に作り上げた存在しないペルソナを想定して作っています。

デザイナーは目的を前提に、その解決のための定義(再定義)をできる能力を付けたいですね。仕事だけではなく、プライベートでも効いてきそうな力ではないでしょうかw

最も大事なのが①の「組織、またオーナーの健在してる目的や潜在している目的を定める力」かと思います。
話し合いで上がった課題や目的、要望を対応しても
成果物を見せたときに首を傾げられてしまう経験を意外と多くのデザイナーがしているように、その場で「登場人物たちも気づいていない本音と建前」「登場人物たちが気づいている本音と建前」が目的にはあるので、それを把握する力です。
難しいのが、この能力は、デザインツールで成果物を作ることだけをしてきてつく力でもないことです。
業界や職種の垣根を超えてある程度知っていたりすることなど作業以上に見聞や日々の行動によって獲得できるものだという方がしっくりきます。はっきり言えるのは、デザイナーのトレンドであるとか、高名なデザイナーの言っていることなど、その延長上にこの能力の獲得はありません。
それを追うならまだ記号論や現象学といった認識の哲学や、リゾームや千のプラトーと言った概念を”原文”で勉強して認識の大元の理解に努めた方が有意義かなと思います。

そんな3つのことができる人こそが、
優秀なデザイナーであり、その人の行動の先に優れたデザインが生まれると確信しています。

ちなみに、
私は過去に個人的にゴースト商店街に8000人を集めたことや、
資金調達も融資をせずに年間2億円以上の売り上げを作った経験がありますが、
総じて「デザインの力で実現した」と言ってしまいます。

そのような実績から
今回、デザインに関して特許庁が言ってることに関して、
何か書いても良いかなと。

そう思って書いています。

余談ですが弊社は全省庁の入札資格を保有していまして、
国土交通省、日本スポーツ振興センター、Japan Science and Technology Agency 等のバックエンドを対応しています。


さて、話戻りましてデザイン経営についてです。

最近、特許庁から
「デザインにぴんとこないビジネスパーソンのための
“デザイン経営”ハンドブック」
が出版されましたね。

これからその解説をしようかなとブログを書いています。
(まだ見てすらないけど、書きます。)

次回に続く….