打刻方法・シフト管理・GPS・顔認証・工数管理・給与連携など、2026年最新の勤怠管理システムの機能を完全網羅。業務に最適な機能を持つ製品が見つかります。
勤怠管理システムにはさまざまな機能が搭載されています。自社の業務フローや従業員の働き方に合わせて、必要な機能を備えたシステムを選定することが導入成功のカギとなります。ここでは、主要な機能カテゴリーを4つに分けて詳しく解説します。
勤怠管理の基本となる「打刻」には、多様な方法が用意されています。オフィスワーカー向けのPC打刻から、現場作業者向けのICカード・GPS打刻、セキュリティ重視の生体認証まで、業務形態に応じた選択が可能です。2026年現在、特にスマートフォンを活用した打刻方法の需要が急速に伸びています。
ポイント:厚生労働省の「労働時間の適正な把握のために使用者が講ずべき措置に関するガイドライン」(2017年策定)では、客観的な記録方法として、ICカード・生体認証・PCログなどが推奨されています。自己申告制の場合は追加的な措置が必要となるため、客観的打刻方法の導入が望ましいとされています。 厚生労働省ガイドライン
日々の勤怠データを集計・管理するための機能群です。シフト管理、休暇管理、残業管理、36協定管理など、法令遵守と業務効率化の両面で重要な機能が含まれます。特に2019年の働き方改革関連法施行以降、時間外労働の上限規制への対応機能は必須と言えます。
シフトの作成・配信・変更管理を行います。希望シフトの収集から自動スケジューリング、人件費シミュレーションまで対応する製品も。飲食業・小売業・医療機関で特に重要な機能です。
有給休暇の付与・消化・残日数管理を自動化。年5日の有給取得義務化(2019年4月施行)への対応として、取得状況のアラート機能を持つ製品が増えています。
時間外労働のリアルタイム把握と上限アラート。月45時間・年360時間の原則上限、特別条項の年720時間制限など、法定基準に合わせた管理が可能です。
36協定(時間外・休日労働に関する協定)の届出内容に基づき、超過アラートや月次レポートを自動生成。違反リスクを事前に検知し、是正措置を促します。
勤怠データを他のシステムと連携させることで、業務全体の効率化を実現します。給与計算ソフトとの連携は最も需要が高く、次いで人事システム・会計ソフトとの連携が求められます。API連携により独自のシステムとの接続も可能です。
勤怠データを給与計算ソフト(freee、マネーフォワード、弥生、PCA等)に自動転送。手入力の手間とミスを削減します。
従業員マスタの同期、組織変更の自動反映、評価データとの統合など、人事管理との一元化を実現します。
REST APIやWebhookにより独自システムとの連携が可能。Slack・Teams通知、BI接続、カスタムダッシュボード構築などに活用できます。
蓄積された勤怠データを分析し、経営判断に活用するための機能です。リアルタイムダッシュボード、月次レポートの自動生成、超過勤務アラート、部門別・個人別の分析ビューなど、データドリブンな労務管理を支援します。
主要12製品の機能対応状況を一覧で比較します。◎=特に優れている、○=対応、△=一部対応/オプション、×=非対応
※2026年4月時点の公式サイト情報に基づく。最新情報は各社公式サイトをご確認ください。
| 製品名 | PC打刻 | スマホ | ICカード | GPS | 顔認証 | 指紋 | シフト管理 | 休暇管理 | 工数管理 | 給与連携 | API |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| KING OF TIME | ◎ | ◎ | ◎ | ◎ | ○ | ○ | ◎ | ◎ | ○ | ◎ | ◎ |
| ジョブカン | ◎ | ◎ | ○ | ◎ | △ | × | ◎ | ◎ | ○ | ○ | ◎ |
| freee人事労務 | ◎ | ◎ | △ | ○ | × | × | ○ | ◎ | △ | ◎ | ○ |
| タッチオンタイム | ◎ | ○ | ◎ | ○ | ◎ | ◎ | ○ | ○ | × | ○ | △ |
| ジンジャー勤怠 | ◎ | ◎ | ○ | ◎ | ○ | × | ◎ | ◎ | ○ | ◎ | ○ |
| マネーフォワード | ◎ | ◎ | △ | ○ | × | × | ○ | ◎ | △ | ◎ | ◎ |
| 楽楽勤怠 | ◎ | ○ | ○ | △ | × | × | ○ | ◎ | × | ○ | △ |
| レコル | ◎ | ○ | ◎ | ○ | ○ | × | △ | ○ | × | ○ | △ |
| HRMOS勤怠 | ◎ | ○ | ○ | ○ | × | × | ○ | ○ | × | ○ | △ |
| CLOUZA | ◎ | ○ | ○ | ○ | × | × | △ | ○ | × | △ | × |
| TeamSpirit | ◎ | ◎ | ○ | ◎ | △ | × | ○ | ◎ | ◎ | ○ | ◎ |
| AKASHI | ◎ | ○ | ○ | ○ | ○ | △ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ |
従業員の勤務形態や職場環境に応じて、最適な打刻方法は異なります。以下のフローに沿って、自社に最適な打刻方法を見つけましょう。
多くの企業では「PC打刻 + スマホ打刻(GPS付き)」の組み合わせが最適です。
セキュリティを強化したい場合は「ICカード + 顔認証」の併用がおすすめ。
複数の建設現場で働く作業員の勤怠管理に課題を抱えていたA社。従来は紙のタイムカードを各現場で回収し、本社で手入力するという非効率な運用でした。KING OF TIMEのGPS打刻+顔認証機能を導入したことで、各現場での打刻状況をリアルタイムに把握できるようになり、月末の集計作業が約40時間から2時間に短縮。不正打刻も完全に防止できました。
各店舗の店長がExcelでシフト表を作成し、本部に報告していたB社。パート・アルバイトの希望シフトの収集、調整、給与計算への反映まで、毎月膨大な時間がかかっていました。ジョブカンのシフト管理+freee給与連携を導入した結果、シフト作成から給与計算までのフローがワンストップで完結。店長1人あたり月20時間の業務削減を実現しました。
複数のプロジェクトを並行して進めるC社では、各エンジニアの工数配分が不透明な状態でした。TeamSpiritの工数管理機能を活用し、プロジェクト別・タスク別の工数を自動集計。さらにAPI連携でSlackに日次の勤怠サマリーを自動投稿する仕組みを構築。プロジェクトマネージャーがリアルタイムで工数状況を把握できるようになり、プロジェクトの赤字率が30%から5%に改善しました。
勤怠管理システムの機能を選定する際には、関連する法令やガイドラインを理解しておくことが重要です。以下に主要な法令をまとめます。
労働時間・休日・休暇の基本ルールを定める法律。1日8時間・週40時間の法定労働時間、年次有給休暇(年5日取得義務)、割増賃金率(時間外25%、深夜25%、休日35%)などが規定されています。勤怠管理システムはこれらの基準に基づいた自動計算が不可欠です。 厚生労働省 - 労働時間制度
2019年4月施行の改正により、事業者は労働時間の状況を客観的な方法で把握する義務を負うことになりました(第66条の8の3)。管理監督者や裁量労働制の適用者を含む全ての労働者が対象です。タイムカード、PCログ、ICカード等の客観的な記録が求められ、勤怠管理システムの導入が事実上必須となっています。 厚生労働省 - 働き方改革関連法
厚生労働省の「労働時間の適正な把握のために使用者が講ずべき措置に関するガイドライン」では、使用者が始業・終業時刻を確認し記録する方法として、(1)使用者が自ら確認する方法、(2)タイムカード・ICカード・PC使用時間記録等の客観的記録による方法、の2つを原則としています。自己申告制を採用する場合でも、客観的データとの突合が必要です。 厚生労働省 - 労働時間の適正な把握ガイドライン